正しいコミュニケーションフローのメリット
こんにちは、芹澤です。
前回の続きを書いていきます。
前回内容の概要
役職を飛び越えたコミュニケーションは極力避け、
直下の管理職の部下に伝えるというのが、
正しいコミュニケーションのフローという話をしました。
そのフローのメリットは下記の3つと書きました。
①コミュニケーションコストが減る
➁管理職のマネジメント力が上がる
➂組織構造が整い、組織運営がしやすくなる
それぞれのメリットの詳細を書いていきたいと思います。
正しいコミュニケーションフローのメリット
各メリットに関して、説明していきます。
コミュニケーションコストが減る
以前の記事でも、
社長がなんでも口に出して
社員をコントロールしようとすると
指数関数的に仕事が増えてしまう話をしました。
例を出します。
新入社員や若手の資料作成について、
役職を飛び越えて
社長が口出しするとします。
資料作成と一言で言っていますが、
そこには様々なタスクが発生します。
・資料構成
・文章内容の確認
・デザインの確認
それぞれの内容に関して
いちいち指示出しをしたり
指摘をを行うのは骨が折れます。
修正して、
それを確認して、
また修正して、、、
と繰り返す場合も考えられます。
上記の例に関して、
最終チェックを社長自ら行うのはアリですが、
ある程度の完成度が担保されていた状態で、
確認するのが効率が良いと考えます。
言い方を変えると
ポイントだけ伝え、
丸投げするといったことが必要です。
(本来、丸投げはよくないです。
上司から部下の指示については
今後どこかで触れたいと思います)
今回出して例と正しいタスクフローのイメージは、
社長が直下の社員(管理職)に資料作成を指示する
↓
管理職の社員が一般社員に資料作成を指示する
(会社の組織体制によっては
更にその下の管理職に指示といった場合があると思います。)
↓
一般社員が資料作成
↓
直属の管理職社員がレビュー
↓
社長がレビュー
ざっくりとこのようなフローが正解だと考えています。
当然、
「直接指示した方が結果的に早い」
といった意見もあると思います。
その意見は半分正解だと思います。
正確に今述べているメリットを表現すると、
「”長い目で見て”コミュニケーションコストが減る(もしくは減る可能性がある)」
といった表現の方が正しいと思います。
はじめはコミュニケーションコストが
むしろ増えることも往々にして発生すると思います。
しかし、
会社を大きくしたいなら、
その労力は惜しむべきではないと思います。
社長自らマイクロマネジメントできているのは、
社長の能力が高いか
会社が小さいか
の理由だと思うからです。
いずれ会社の成長は止まってしまいます。
管理職のマネジメント力が上がる
次に”管理職のマネジメント力が上がる”について
記述したいと思います。
今回、メリットを3つに分けて説明しています。
しかし、
この3つは独立ではなく、
お互い繋がっていて、
相乗効果を持っています。
”管理職のマネジメント力が上がる”理由は
簡単に言うと
仕事を任せられる範囲が広がるからです。
管理職社員の仕事は
社長の抽象的な指示を
具体の行動に落とし込み
管理下の社員に
行動させることです。
例えば、
”お客様を大切にしよう”
という指示が社長から出たとします。
(指示としてのクオリティは
一旦、目をつむって下さい)
これを具体の業務に落とし込んでみましょう。
例えば、
”お客様を大切にしよう”
という言葉から
”挨拶の徹底”を行動指針として、
部下に行動させるとします。
抽象的な指示を具体化する段階です。
ここで、部下に対し、
「明日からはお客様に挨拶を徹底しよう」
という指示で終わっていては、
責任の10%くらいしか果たしていないと思います。
どうしたら挨拶を徹底できるか
という仕組み作りとその管理まで行って
仕事をしたことになると私は考えます。
話を戻すと、
抽象的な指示を具体化し、
社員にそれをやりきらせる方法を考える。
社長が安心して抽象的な指示を出せる信頼を得ることが
管理職の腕の見せ所であり、
イコール、マネジメント力だと考えています。
組織構造が整い、組織運営がしやすくなる
役職を飛び越えたコミュニケーションは
できるだけ避けるべきだと
これまで何度もお伝えしてきました。
特に今までは上から下のコミュニケーションについて
言及してきましたが
下から上のコミュニケーションについても言えます。
よくドラマなどで
一般社員や部下からの直談判で
社長の考えが変わるといった描写があります。
現実問題、そのようなことはほとんどありませんし、
基本、あってはなりません。
それはなぜでしょうか。
理由は2つあります。
(ほとんど起こらない理由と直談判を禁止すべき理由1つずつ)
社長と一般社員の視点が違うから
ほとんど起こらない理由は
”社長と一般社員の視点が違うから”
です。
社長はその会社のトップで意思決定及びその責任を持つ。
社員は与えられた仕事をする。
これが会社組織の基本的な役割分担です。
そもそも両者のしなければいけないこと違いますし、
前提知識や経験が違うのはもちろんなこと
見えている世界・目指しているものも違うわけです。
どちらが良い悪いではなく、
事実としてそうだと考えています。
少々おこがましい表現ですが、
視座が違うと言ってもいいかもしれません。
仮に社員から直談判されても
的外れな内容であったり
とっくに社長が考え終わっている内容になることがほとんどになります。
組織構造が崩れてしまうから
直談判を禁止すべき理由は
”組織構造が崩れてしまうから”
です。
仮に一社員の意見を組み入れ
社長が意見を変え
会社の方針を変更したらどうでしょう。
特定の社員を贔屓するわけわいかないので
他の社員からの意見も聞かなかければいけません。
「仕事内容を変えたいです」
「あの上司の下では働きたくありません」
といったものも
実現させるかは置いておいて
意見を聞かなければないりません。
会社にとって本当に有益な意見なら
1万歩譲ってよいですが
先程述べたように
そのような場面は少ないです。
——————————————–
以上述べた事柄から
かなりのコミュニケーションコストが
かかってしまう可能性があります。
そのため、下から上のコミュニケーションについても
ある程度制限を設ける必要があると考えます。
もちろん例外はあります。
会社によっては社長と社員の1on1の時間を設けていたり
意見箱のような制度があると思います。
それは悪いことではありません。
私がお伝えしたいのは
社員の意見を役職を飛び越えて聞く場合は
しっかりと会社としてルールを作るべきだと言うことです。
もし無いなら
ピラミッド構造に従い
社員の意見は直属の上司に伝え
社長の直属の管理職から
社長に報告するという流れを取るべきだと言っています。
最後に
正しいコミュニケーションフローに従うことは
つらつらと述べたようなメリットがあると思います。
小さな会社であれば
直接のコミュニケーションの方が早くて正確
という意見も当然あると思います。
ピラミッド構造を守ったコミュニケーションは
逆にコストがかかってしまう
という状況に陥る可能性もあります。
しかし
長期的に会社の成長を考えて場合
正しいコミュニケーションフローは必ず必要になることだと思います。
あくまでどの程度ピラミッド構造を守るかは
会社の状況や経営者の判断によります。
少しでも皆さんの考えの参考になれば幸いです。
次回は
”社長が社員に求めてはいけないこと”
”社長の仕事”
について書きます。
読んでいただきありがとうございました。
おまけ
今回はざっくりいうと
ルールについて話ました。
がちがちにルールで縛るのもよくないし
全くルールがないのも
良いことだと思いません。
難しいですが
”いい感じ”の縛りが
何事も必要だと思っています。
いい感じの縛りについて
少し話します。
私は以前から
妻によく怒られていました。
今も怒られますが
少なくはなったと思います。
私が余計な事をよく言ってしまい
逆鱗に触れます。
そこで下記のルールを作りました。
(夫から妻への誓約という形です
私が普段モラハラしていると思わないでください笑)
①一言目から否定しない
②落ち込んでる時に責めない
③努力を押し付けない
④全否定はしない
上記を破った場合、
焼肉(もしくは同等のもの)を奢る。
奢った際、起こったことは水に流す。
逆に2週間、穏便に過ごした場合は
ラーメン(もしくは同等のもの)、
1ヶ月の場合は焼肉(もしくは同等のもの)を
奢ってもらう。
皆様の家庭の平穏のためにご参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
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