権限移譲するために
はじめに
こんにちは、芹澤です。
前回は社長は暇になるべきだ。
その時間で
会社の大方針を考える
という話を話をしました。
今回は社長が暇になる
すなわち自分の手から仕事を離すための
権限移譲について話をしたいと思います。
権限移譲とは
権限移譲の定義から
すり合わせていきます。
「責任者に
担当する業務範囲においての
決定権を譲渡し
管理責任を課す」
というのが私の中の定義です。
余談ですが
私がこのブログを書く際
特に何かを見て書いていません。
辞書に載っている意味と
異なるかもしれません。
ご了承ください。
話を戻します。
例えば
営業部長に営業という領域に関して
権限移譲するとします。
理想形としては
社長が決定した営業目標に対し
それを達成するための
タスクすべてを
設定・実行・管理し
社長に各々の状況の報告を行う
という形だと考えています。
つまり、この例で言うと
営業について丸投げできる状態が
理想と考えています。
実際には
市場は刻一刻と状況は変化しており
最終意思決定者である社長が
意見しなければいけない時も
しばしばあると思います。
あくまで理想形として
捉えて下さい。
権限移譲するために
権限移譲するために
何をする必要があるでしょうか。
大きく2つに分けて
書いていきます。
プレイヤーとしての業務を0にする
可能であれば
権限委譲した人を
いちプレイヤーにしないことです。
つまり
管理に集中できる状態にすることです。
会社組織に所属していると
プレイングマネージャーという言葉を
よく耳にすると思います。
正直私の嫌いな言葉です。
マネージャーとプレイヤーを
両立するべきではない。
両立できる人も0ではないが
少ないと考えているからです。
あくまで会社組織においては
役割を分けるべきである
というのが私の基本思想です。
しかし現実問題
管理するだけの人員を割けない場合も
往々にしてあると思います。
その時は
プレイヤーとしての仕事を
全業務時間の
2割以下にしたいです。
先程出した営業を例に出しましょう。
一般社員の月の売り上げ目標が
100万円だとしてら
部長の目標は20万といった具合です。
なぜ2割かは感覚値です。
ただほとんどプレイヤーとしての
役割はないんだな~
という印象を周りが受けるのが
2割くらいではないか
と私は考えています。
繰り返しますが
プレイヤーとしての仕事量の
理想は0です。
なぜここまで
こだわるかというと
マネージャーとプレイヤーの
考えなければいけないことは
全く違うからです。
マネージャーは
”管理組織の成果の最大化”
プレイヤーは
”自らの成果の最大化”
が役割だと考えています。
つまり
視点・主語が違うのです。
以前の記事でも書きまいたが
逆説的に
プレイヤーは会社や組織という視点で
何かを考える必要はありません。
自分のことに集中して
やるべき業務を行って欲しいです。
(マネージャーになりたいなら
自分の業務+αが当然求められます。
マネージャーに求めることは
後述します)
マネージャーは違います。
管理している組織全体を考え
組織としての成果について
考えなければなりません。
管理下にいるすべてのプレイヤーに対し
気を配り
状況を追わなければなりません。
自分でコントロールできない部分が多く
(そこを上手くコントロールして欲しいのが
期待値ですが)
部下のミスは
最終的にフォローしなければなりません。
そのため
出来るだけプレイヤーとしての仕事は
振りたくないのです。
役職の役割を明確にする
次は役職の役割を
明確にすることです。
言い方を変えれば
その役職の期待値を会社として定義し
それを任命する当人に
しっかりと認識させることです。
権利移譲の定義は以下と
お伝えしました。
「責任者に
本投稿より
担当する業務範囲においての
決定権を譲渡し
管理責任を課す」
次に行うことは役職の定義です。
役職を与えられた社員が
どこまでが期待値かを
しっかりと認識していなければ
マネジメントのしようがありません。
任命する側が役職の定義を
はっきりと決めていなければ
実行もそれに対する評価も
できなくなってしまいます。
そのために役職の定義を
決めておくことが重要です。
今現在
あなたの求められていることはなにか
言語化できるでしょうか。
役職のあるなしに関わりません。
自分の上司に
何を期待されているのか
何が評価されるのか
考えて言語化してみて下さい。
100%定量的な定義は難しいと思います。
多少曖昧でもよいので
言語化することをおすすめします。
参考までに
私が求める部長の定義をお伝えしておきます。
「管理部署の
成果を最大化させる
意思決定および行動をする。
またその状況を上の役職の者(弊社の場合は社長)に
定められた頻度で報告する。」
上記の内容について説明します。
まず後半部分は
「ただ報告して下さい」
という意味なので深堀りはしません。
報告内容は各企業ごとに
好みや文化があると思うので
ここでは述べません。
数字や固有名詞を用いた事実ベースでの
報告はマストです。
ただ
”定期的に”という点は
守るのが大切だと思います。
理由は締め切り効果を期待しています。
なんとなく空いた時間に雑談で
という感じではなく
しっかりと腰を据えて報告する時間を取るべき
というのが私の考えです。
成果にコミットしなければいけない雰囲気を
重視しています。
後半部分に関しては
ここで終わります。
前半部分の
「管理部署の
成果を最大化させる
意思決定および行動をする。」
を少しだけ具体化していきます。
管理部署は
営業部長だったら営業部
経理部長だったら経理部
です。
組織の体制が複雑な場合は
どこまでが管理対象かという
認識合わせが必要かと思います。
ほとんどの場合
管理の範囲決めに関しては
難しい話ではないと考えています。
もし難しい場合
組織体制をシンプルにすることから
始めた方がベターかと思います。
次は
「成果を最大化させる
意思決定および行動をする」
という点を述べます。
”成果を最大化させる”が
イメージしずらい方もいらっしゃると思います。
言い方を変えると
”コントロールできるリソースを有効活用し
成果目標を達成する”
といった方がイメージしやすいかもしれません。
ちょっと意味変わってね?
と思う鋭い方いますよね(笑)
実質的に意味は同じになる理由は
後述します。
成果に関しても
何をもって成果とするかを
しっかりと定義する必要があります。
成果については
短期・中期・長期といった
時間軸で分けて設定するべきです。
しかし
今回お伝えしたいメインテーマではないため
割愛します。
話を戻します。
成果について
売上や利益のみを求めるのか
前年比の労働時間の減少(業務の効率化)を実績とするのか
採用人数にするのか
決める必要があります。
この点も数字で表せる
定量的な目標(指標)が望ましいと考えます。
この設定する目標は
社長が決める
もしくは
社長と管理職の人間が相談して決めることが
多いと思います。
目標設定は
設定時に考えられる
期待値も含めた
何とか達成できそうな目標を
置くことが多いのではないでしょうか。
(会社や業界の状況によっては
妥協案を足らざるを得ないこともあると考えます)
つまり
現状考えうる最大の成果目標ということになります。
”成果”=”現状の考えうる最大値”
であることが多いです。
すなわち
”成果を最大化させる”≒
”コントロールできるリソースを有効活用し
成果目標を達成する”
ということになります。
実質的に同じ意味になると伝わっていれば幸いです。
(成果目標という言葉は実質、現在の最大限の目標)
何度も脱線して申し訳ありませんが
目標設定に戻ります。
目標は複数あっても構いません。
というより
ある目標を置くと
それに付随するサブ目標が生まれるので
最初は数にこだわらなくてよいです。
多すぎるのは管理が難しくなるので
精査する必要が生まれます。
例えば
営業の売上目標を
”成果”の定義として置いた場合を考えます。
売上目標を置いたら
営業部長は
各営業マンごとに目標売上を割り振ります。
割り振った結果
今の営業マンの数だと
目標達成は難しいのではないか
という結論になったとします。
その場合
既存営業マンのスキルを上げるための教育であったり
採用についても
考えをめぐらさなければなりません。
すなわち
教育や採用の面でも
売上実績に付随したサブ目標が
必要になります。
目標は
親目標に紐付いて
増えていくので
しっかりと親の目標(求める実績)を
定義する必要があるのです。
そして
目標を達成するために何を行うべきか
決める必要があります。
つまり意思決定が発生するのです。
そして意思決定したことに対し
実行をしなければなりません。
ここで私が述べた
「意思決定および行動をする」
という定義が完成します。
分かりずらい箇所もあったかと思いますが
あくまで一意見として
参考にして頂ければ幸いです。
まとめ
今回は権限移譲について
書かせて頂きました。
会社を成長させるためには
社長だけではなく
役職者がリーダーシップを持って
部下を引っ張ってもらうことが不可欠です。
そのために必要なのは
マネージャーに対し
期待に裏打ちされた権限委譲を行い
組織運営の責任を持ってもらうことです。
社長は管理職に任命したマネージャーに対し
プレイヤーとしての業務は極力抑える環境を整え
成果目標を定義し
伝えなければなりません。
管理職の社員は
決めた目標を達成するために
管轄領域の細部まで
考え抜かなければなりません。
言葉で下記表すのは簡単ですが
大変難しいことだと思います。
一緒に頑張っていきましょう。
おまけ
今回は権限移譲について
述べさせていただきました。
”権限”に似たような言葉として
”権利”という言葉があります。
私の中では
違いがあいまいなので
辞書的な違いは下記を参考にしてください。
「権利」と「権限」と「義務」の違いとは?分かりやすく解釈 | 違い比較辞典 (chigai-hikaku.com)
権利の話として
”客としての権利”という
のがあると思います。
悪い例で
レストランなどで
「こっちは客だぞ」といった
客としての権利?を主張する人が
いることにはいると思います。
最近話題のカスハラですかね。
個人的に
過剰に権利を主張する人って
なんか小さい人に見えてしまいます。
「そんなにあなたは偉いのか」と
思ってしまいます。
少なくとも
ダサいと思うので
反面教師にしたいと思います。
次回は
組織の話から一旦逸れて
”優秀なビジネスマン”をテーマに
書きたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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